「学校の『当たり前』をやめた。 生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革(工藤勇一 著)」を読んで
どうも、こだけかなです。
最近本を読んだので、少し紹介しますね。
「学校の『当たり前』をやめた。 生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革(工藤勇一 著)」という本です。
どんな本か?
本の題名の通り、公立中学校の校長先生が学校の仕組みを変えていったということを説明する本です。
本の前半の部分で今の学校の問題点を挙げて、後半の部分でその問題点に対して著者自身が校長を務める学校でどのように改革していったのかが記されています。
私がこの本を買ったのは本屋ですが、学校教育に興味があったことと、この本の著者が私と同じ山形県鶴岡市出身で少し親近感が沸いたためすぐに買ってしまいました。
どこが気になったのか?
この本で繰り返し強調されていたのが、「学校は『社会の中でより良く生きていけるようにする』ための場所だ」ということでした。
端的に言ってしまえば、学校の一番の目的に沿うように学校の仕組みを改革していったという内容です。
けれども、今の学校は一番大切にすべき目的を忘れて学習指導要領の通りに業務をこなしていくことに気を取られている場合が多いみたいですね。
要するに「手段の目的化」ってやつですよ。
あなたが通っていた小学校や中学校、高校でもきっとあったでしょう。
例えば、定期テスト。
あれってこの本の著者に言わせてみれば本当にナンセンスみたいですよ。
テストに出される範囲を数日前或いは一夜漬けで勉強する輩も多いですからね。あ、これは私です。
そのように一気に短期間で頭に詰め込んで良い点数を取ったとしても、勉強の内容は直ぐに忘れ結局定着しません。
当然と言えば当然でしょう。
この本の著者は定期テストそのものを廃止して、単元テストを一つの単元が終わるたびに実施し、実力テストを年3回から5回に増やしたそうです。
そうすることで、生徒も以前よりもよく勉強するようになり学力も定着するようになりました。
あとは、修学旅行なんかは旅行会社とコラボした上で生徒自身で企画させ、現地で企画にそって「取材」させるという内容に改めたようです。
「取材旅行」を終えたあと生徒たちは旅行のパンフレットを作り、最終的には旅行会社の社員の前でプレゼンをします。
このほかにも改革した内容が本には載っていますが、共通していえるのは先ほど挙げたとおり「学校は『社会の中でより良く生きていけるようにする』ための場所だ」という考えに基づいて行っているのです。
まとめ
この本では「一番の目的を見失わない」ことの大切さは勿論ですが、「未熟な人間をいかに建設的に導いてやるか」ということも学べました。
やはり相手にするのはまだ自分の頭で考えるのも難しい子供ですし、仕組みやそれを使っている大人が正しい方向を示していかないと上手くいかなくなるのでしょうね。
なんだか子育てや会社の人材育成に通じるところがあるみたいです。
ただ娯楽として読むにも面白いですが、私は特に
- 教育について学んでいるひと・考えたい人
- 教師や人材育成に携わっている人
- 子供を持つお母さん・お父さん
なんかにおすすめしたいですね。
何で「子供を持つお母さん・お父さん」なのかと言えば、「幼い人間を適切に導いていく」というところを考えれば参考になる部分もありそうなので。